山田ぁ……今日は“音”が真相を暴く誘拐ミステリーだぴよ🎧💥
探偵事務所の所長が突然、何者かに連れ去られるのだ……。
手掛かりはごくわずかだが、美々香なら聴き分けられるな。
これは“耳で解く事件”と言っていい。
しかも誘拐されたのが、よりによって“名探偵”大野糺だぴよ……。
現場にいなくても推理を止めない、恐るべき頭脳。
そして対峙するは“語る悪党”カミムラ……こいつ、クセが強すぎるぴよ!
📚あらすじと書籍紹介
大野探偵事務所の所長・大野糺が誘拐された!?
耳が良いのがとりえの助手・山口美々香は様々な手掛かりから、微妙な違和感を聞き逃さず真実に迫るが、その裏には15年前のある事件の影があった。
誘拐犯VS.探偵たちの息詰まる攻防、二転三転する真相の行方は……。
どんでん返しに次ぐ、どんでん返し!
新世代本格の旗手が描く、令和の新しい誘拐ミステリ。本当に騙されていたのは誰だ?Amazonより
作 者:阿津川 辰海
出版社:光文社
発売日:2025年4月10日
👥登場人物
メイン
大野 糺 (おおの ただす)
大野探偵事務所の所長で、誘拐事件の被害者です。資産家の家に生まれながら、探偵として活躍しています。監禁されながらも、持ち前の頭脳と技術を駆使して外部への情報伝達を試みます。
山口 美々香 (やまぐち みみか)
大野探偵事務所の助手で、人並外れた聴力を持つ人物です。その「耳の良さ」を武器に、警察と協力して誘拐事件の解決に挑みます。
望田 公彦(もちだ きみひこ)
大野探偵事務所の一員。前歴はカウンセラー。美々香のお願いで彼女の実家である静岡に出張する 。
カミムラ
誘拐事件の実行犯、または犯罪請負人です。彼は「僕の犯罪は美しくなければならない」という美学を持っており、現代のテクノロジーを欺きながらエレガントに犯罪を遂行することにこだわっています。
他関係者
大野家
大野 巌(おおの いわお)
糺の祖父。家を重んじる厳格な家長。重度の認知症。故人
大野 美佳(おおの みか)
糺の母。巌の気質を受け継ぐ。家族にも腹の底が読めない
大野 泰造(おおの たいぞう)
糺の父。巌の会社を受け継いだ婿養子で、海外を飛び回る
大野 楽(おおの らく)
糺の叔父、美佳の弟。家業を継がずに株取引で身を立てる
大野 早紀(おおの さき)
糺の妹、美佳の長女。おっとりした性格で兄の身を案じる
大野 智章(おおの ともあき)
糺の弟、美佳の次男。大学生で母の言いなりになっている
吉澤(よしざわ)
家政婦。智章や早紀を、未だにお坊ちゃま・お嬢様と呼ぶ
周辺の人々
熊谷 太一(くまがい たいち)
早紀のフィアンセ。智章に言わせれば「いけすかない男」
野田島 勲(のだじま いさお)
大野家の隣人。現在は独居で職業不定。過去に秘密あり
新島 国俊(にいじま くにとし)
フリーライター。糺の事務所にも現れ、何やら嗅ぎ回る
警察関係者
田辺 文彦(たなべ ふみひこ)
警部補。大野家に常駐し、家族の秘密にも迫っていく
佐久間 宗親(さくま むねちか)
科捜研所属の研究員。音の専門家。美々香に興味津々
冬川 利香(ふゆかわ りか)
田辺、佐久間と共に大野家に常駐。家族の心を案じる
川島(かわしま)
刑事。田辺を尊敬しているが、彼にこき使われている
板尾(いたお)
刑事。皮肉屋。川島とコンビを組まされ駆り出される
山口家
山口 純一(やまぐち じゅんいち)
美々香の父。病気で自宅療養中
山口 小百合(やまぐち こゆり)
美々香の母。純一の看護に励む
💡推しポイント
- 👂 ユニークな探偵と魅力的な設定
主人公の助手・山口美々香は、ふつうの人には聞こえない“かすかな音”まで拾える超人的な聴力を持つぴよ。この「音を聴く」能力が事件解決の決定打になる場面が多くて、めっちゃワクワクするのだ。そして彼女を導くのは、大野探偵事務所の所長・大野糺。美々香の聴覚+大野の頭脳が組み合わさることで、難事件がスルスルとひっくり返るのが本作の快感ポイントぴよ。
- 🧠 ドンデン返しの本格ミステリー
ある日突然、大野所長が誘拐されてしまう――ここから物語は一気に加速!美々香が真相を追ううちに、15年前の未解決誘拐事件、大野家にまつわる遺産、そして美々香自身の出生の秘密まで、次々に繋がっていくのだ。伏線がピシッと回収されていく快感、二転三転する真相…まさに“録音された誘拐”というタイトルを最大限に活かした構成で、読み手を裏切らない一冊ぴよ。
- ✨ 著者の情熱がぎゅっと詰まってる
阿津川辰海さんはこの作品を3年かけて執筆したとのこと。古典的誘拐ミステリーへの敬意を払いながら、現代の技術・価値観を活かした“新しい誘拐ミステリー”に挑んでいるのだ。演説する悪党、巧妙なトリック、誘拐というテーマへの真剣な向き合い方――すべてに作者の熱量が感じられる、気迫の一冊ぴよ。
📖 『録音された誘拐』
誘拐と殺人が二重奏のように絡み合う、めちゃくちゃ緻密なミステリーなのだ。令和の時代に“誘拐ミステリー”を本気でやるって、実はめちゃくちゃ難しい。
でも阿津川さんはそこに正面から挑んで成功させた。
「誘拐はもう古い」なんて言わせない、新時代の一冊なのだ。
🔍ネタバレ&伏線まとめ
『録音された誘拐』に散りばめられた“静かなヒント”たちを総整理ぴよ
本作は、読者の“思い込み”を利用した巧妙なトリックで成り立っているのだ。
ここでは、美々香の難聴を軸にした伏線や、大野糺の残した暗号、そして誘拐の裏側で動いていた真相をまとめていくぴよ。
実は聴力を失っていた美々香
山口美々香は――実は“最初から”耳が聞こえていなかった。
では、いつから?どの瞬間に?
その答えは、物語冒頭で静かに訪れていた「突発性難聴」だったのだ。
👂聴力を奪った原因
美々香の耳を塞いだのは、単なる体調不良ではない。彼女を襲ったのは、二つの巨大な「不安」が重なり合った瞬間だった。
- 父の異変 これまでとは違う“父の体調不良”。 愛する家族が崩れていくような恐怖。
- 大野所長へ伸びる〈犯罪の気配〉 彼女が慕う大野所長の誘拐。
この二つのストレスが同時に頂点へ達し、美々香の身体は悲鳴を上げた。
その結果として発症したのが、突発性難聴。
つまり、読者や周囲の人物が気づくよりずっと早く、美々香は“音のない世界”に放り込まれていたぴよ。
① 美々香の「不自然な電話」──聞こえていなかったからSMSへ
美々香は自分から電話してきたのに、
「私の方がうるさくて聞こえないからメッセージにしない?」
と言ってきた。
これは“違和感”ではなく、
そもそも彼女には電話の音が聞こえていなかったから。
さらに、
「今ならね、私、お父さんのことがわかる気がするの」
というセリフは、難聴に苦しむ父への共感だけでなく、
自分も同じ立場になっていたことを示す伏線だったのだ。
② 糺からの電話──美々香は糺の声に一切反応していない
誘拐中、糺から電話がかかってきたときも、
美々香は 糺の言葉には反応せず、目の前にいる楽の言葉だけに反応していた。
なぜか?
美々香は 楽の唇の動きだけを読んでいた から。
この会話には、
- テープによる偽装
- 一度脱がされた衣服
- 車での移動
- 二回目の拉致 など、二重誘拐トリックのヒントが散りばめられていた。
表向き「15年前の事件」が強調されるが、
読み返すと別のヒントが大量に置かれていることに気づくのだ。
③ 糺は美々香の難聴に“気づいて”ヒントを残した
糺は、美々香の耳が聞こえていないと悟り、
“音ではなく文字で届くヒント”を仕込んでいた。
それが 大野家の自動通話録音機の存在。
「今は聞こえなくても、録音が残れば文字に起こせる」
とわかっていたのだ。
さらに決定的なのがこのセリフ:
「テディベアは持ってきてくれたか?」
この“テディベア”とは、大野探偵事務所製の盗聴器入りテディベア。
(『透明人間は密室に潜む』で登場したもの)
そして──
見つからなかった盗聴器を持っていたのは美々香自身だった。
④ 大野家での会話の違和感──美々香は“一人”の唇しか読めない
大野家での会話では、三人以上になると、美々香は
誰か一人に向けて不自然に話し続け、他の人を遮った。
これは、”読める唇は一人分”だったから。
⑤ 泰造の帰国情報に美々香だけが驚いた理由
大野泰造の極秘帰国について、田辺と冬川は
美々香がいる部屋で話していたのに、
あとでその情報を伝えると彼女は驚いていた。
理由はただひとつ。
聞こえていなかったから
集中していて聞き逃したのではなく、物理的に、音が届いていなかったのだ。
⑥ 糺とカミムラは共闘していた
誘拐され監禁されていたとき糺はカミムラにこう告げた
- 野田島秀人はカミムラを裏切る
- 側近のサンは野田島の共犯
カミムラは「信頼と裏切り」に異常なこだわりを持つ男。
糺はそこを突き、
大野家の隠し財産を報酬に“共闘関係”を成立させた。
探偵と犯罪請負人が手を組む、という異例の構図は、
この作品ならではのスリルだぴよ。
⑦ ビデオメッセージの真相──二つの映像の“合成”
誘拐犯から送られたビデオには、2つのビデオを合成するという巧妙な仕掛けがあった。
- ビデオ1:糺が“カミムラの指示どおり”カンペを読んでいる
- ビデオ2:美々香にだけ伝えたい本当のメッセージ
”音声はビデオ1”、”映像はビデオ2”を使い合成することで、
真犯人(野田島)を欺きながら、美々香にだけ真相を伝えていた。
ビデオ2の内容はこうだ:
- 血の滴りはモールス信号
- カミムラには「会う人ごとに癖を変える」特徴
- 野田島には“真ん中で折った吸い殻”を渡した
- どこかに裏切りの証拠がある
美々香がこの映像を見た時に目薬をさしたのは、
涙をごまかすためではなく、
自分の“目”が唯一の武器だったから。
⑧ 地下室のラスト──「見ました」だけ答える理由
クライマックスで、
田辺が「今の、見たね?聞いたね?」と問うシーン。
全員が「見ました、聞きました」と答える中、
美々香だけが「見ました」と言った。
そう──
聴覚が戻っていないから「聞きました」とは言えなかったのだ。
この一言こそ、
読者が最後に真実へ辿り着くための最終ヒントになっているぴよ。
いかがだったぴよ! 僕たち読者はほとんど聞こえていなかった山口美々香と、監禁場所から動けなかった大野糺に、見事に踊らされていたのだ。
📖 『録音された誘拐』
誘拐と殺人が二重奏のように絡み合う、めちゃくちゃ緻密なミステリーなのだ。令和の時代に“誘拐ミステリー”を本気でやるって、実はめちゃくちゃ難しい。
でも阿津川さんはそこに正面から挑んで成功させた。
「誘拐はもう古い」なんて言わせない、新時代の一冊なのだ。
🐧なぞ九郎のひとこと
『録音された誘拐』は、誘拐と殺人が二重奏のように絡み合う、めちゃくちゃ緻密なミステリーなのだ。 大野所長が拉致され、美々香が“耳を失った状態”で推理を進めていたと判明するくだりは、何度読んでも「やられた…!」と叫びたくなるぴよ。
美々香の超聴覚はただの特殊能力じゃなくて、 大野との信頼関係をつなぐ“絆”そのもの。 誘拐されてもなお、大野は冷静に犯人の裏切りを暴き、美々香は彼の足跡を聞き分けるかのように事件の核心へ近づいていく。 「この二人、相棒として完成されすぎでは?」と思わずにいられないのだ。
そして忘れてはいけないのが、悪役・カミムラ。 犯罪を“花”に育てるとか言い出す、あのイカれた美学。 でもあれがあるから、物語がグッと深まり、誘拐劇が一段上の舞台に引き上げられてるぴよ。
令和の時代に“誘拐ミステリー”を本気でやるって、実はめちゃくちゃ難しい。 でも阿津川さんはそこに正面から挑んで成功させた。 「誘拐はもう古い」なんて言わせない、新時代の一冊なのだ。
読後の満足度、耳じゃなくて心で感じるやつ。おすすめぴよ!
🎯こんな人におすすめ
- 🎒 緊迫感のある“誘拐ミステリー”を味わいたい人
探偵が誘拐されるという逆転の発想に、読者も一瞬で事件の渦中へダイブ!犯人と探偵側のやり取りは、ページをめくる手が止まらないほど緊張感マシマシだぴよ。
- 🧩 令和ならではの“頭脳戦”が好きな人
ハイテク社会で「誘拐」を成立させる難しさに真正面から挑むのが本作の面白さ。現代のテクノロジーを逆手に取る犯人 VS 推理力と聴力で対抗する探偵たちの攻防は、まさに“新世代ミステリー”だぴよ。
- 🧏♀️ 個性的なキャラの“スキル活躍”を見たい人
美々香の“ありえないほど優れた耳”がフル稼働。聞こえるはずのない音、聞き逃してはならない音…そのすべてが事件を揺さぶる鍵に。誘拐された大野も、囚われたまま見事な推理を披露するぴよ!
- 🎧 “音”や“聴覚”が主役のミステリーに惹かれる人
本作の真相は「耳」がすべての始まりであり終わり。音の違和感を拾い、思考し、つなげていく過程が心地よいミステリー体験になるぴよ。
- 📚 阿津川辰海作品が好きな人
特に『透明人間は密室に潜む』内の「盗聴された殺人」が好きだった人は必読!あの美々香&大野コンビがパワーアップして帰ってきた作品なのだ。
📖 『録音された誘拐』
誘拐と殺人が二重奏のように絡み合う、めちゃくちゃ緻密なミステリーなのだ。令和の時代に“誘拐ミステリー”を本気でやるって、実はめちゃくちゃ難しい。
でも阿津川さんはそこに正面から挑んで成功させた。
「誘拐はもう古い」なんて言わせない、新時代の一冊なのだ。
📝まとめ
『録音された誘拐』は、探偵が誘拐されるという大胆な導入から始まり、
特殊聴力を持つ助手・美々香と、囚われの身でも冷静に推理する大野が、
それぞれの場所から真相へ迫っていく“W探偵ミステリー”なのだ。
誘拐事件、過去の未解決事件、家族の秘密、そして美々香自身の謎──
複数の要素が緻密に絡み合い、最後には鮮やかに一点へ収束する。
まさに阿津川辰海さんの構成力が光る、本格ミステリーの快作ぴよ。
個性的な悪役・カミムラの存在感、
現代テクノロジーを巧みに取り入れた“令和の誘拐劇”、
そして音をめぐる繊細な伏線の回収など、魅力がぎゅっと詰まった一冊。
緊迫感のある心理戦、緻密なトリック、キャラの掛け合い……
どれを取っても満足度の高い作品なので、
誘拐ミステリーが好きな人も、阿津川作品のファンも、
ぜひ読んでほしいのだ!
📖 『録音された誘拐』
誘拐と殺人が二重奏のように絡み合う、めちゃくちゃ緻密なミステリーなのだ。令和の時代に“誘拐ミステリー”を本気でやるって、実はめちゃくちゃ難しい。
でも阿津川さんはそこに正面から挑んで成功させた。
「誘拐はもう古い」なんて言わせない、新時代の一冊なのだ。

