山田ぁ……今日は“言葉”が爆弾になる物語だぴよ💣🕒
密室の取調室で、爆弾犯がにやりと笑うのだ……。
「東京中のどこかに爆弾を仕掛けた」──その一言で世界が変わるぴよ。
情報は断片的、残された時間はわずか。
捜査員たちは焦り、街はざわつく。
だが──最も危険なのは“言葉の罠”かもしれないな……。
そして、スズキタゴサク……。
喋れば喋るほど、空気が冷えていくのだ……。
あれはもう、“演技”とかじゃない。存在そのものが脅威ぴよ。
🎬あらすじと作品紹介
「このミステリーがすごい!2023年版」で1位を獲得した呉勝浩の同名ベストセラー小説を実写映画化したリアルタイムサスペンス。東京のどこかに“爆発予定の爆弾”が仕掛けられたという前代未聞の事態のなか、取調室での攻防と都内各地での爆弾捜索の行方を同時進行で描き出す。
酔った勢いで自販機と店員に暴行を働き、警察に連行された正体不明の中年男。自らを「スズキタゴサク」と名乗る彼は、霊感が働くとうそぶいて都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する。やがてその言葉通りに都内で爆発が起こり、スズキはこの後も1時間おきに3回爆発すると言う。スズキは尋問をのらりくらりとかわしながら、爆弾に関する謎めいたクイズを出し、刑事たちを翻弄していくが……。
スズキとの交渉に挑む刑事・類家役で山田裕貴が主演を務め、スズキタゴサク役で佐藤二朗、爆弾捜索に奔走する巡査・倖田役で伊藤沙莉、スズキの過去を探る刑事・等々力役で染谷将太、類家の上司・清宮役で渡部篤郎、倖田巡査の相棒・矢吹役で坂東龍汰、スズキの見張り役を務める刑事・伊勢役で寛一郎が共演。「キャラクター」「帝一の國」の永井聡監督がメガホンをとった。ロックバンド「エレファントカシマシ」の宮本浩次が主題歌を担当。
映画.comより
劇場公開日:2025年10月31日
配 給:ワーナー・ブラザース映画
監 督:永井 聡
原 作:呉 勝浩
脚 本:八津 弘幸 山浦 雅大
👥登場人物
- 類家(山田 裕貴)
警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事で、スズキタゴサクと真っ向から対峙する交渉人。もじゃもじゃの天然パーマに丸メガネの野暮ったい見てくれながら、ギラリとした鋭い観察眼と推理力をもつ。
- スズキタゴサク(佐藤 二朗)
謎の中年男。酔って暴行を働き逮捕された。取調室で名前以外のすべての記憶は失っていると主張し、霊感で刑事の役に立つことができると申し出る。爆破予告とクイズを繰り出しながら、刑事たちを翻弄していく。
- 等々力(染谷 将太)
スズキタゴサクをはじめに聴取する、野方署の刑事。なぜかスズキに気に入られ、爆発に関する予言を打ち明けられる。予言が現実となる中、スズキの秘密を探っていく。
- 清宮(渡部 篤郎)
スズキタゴサクと交渉する、警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事。スズキが仕掛けるゲームに粛々と付き合い、対話を深めながら情報を引き出そうと試みる。
- 伊勢(寛一郎)
取調室でスズキタゴサクの事情聴取につきそい、見張り役を務める野方署の巡査長。スズキを観察しながら、その自虐的で不気味な発言に不快感をにじませる。
- 矢吹(坂東 龍汰)
沼袋交番勤務の巡査長。伊勢をライバル視しており、交番勤務を卒業し、刑事になるチャンスとして野心をみなぎらせながら爆弾捜索に打ち込む。
- 倖田(伊藤 沙莉)
沼袋交番勤務の巡査。先輩の矢吹と常に行動を共にする。スズキタゴサクが問題を起こした酒屋に臨場し、野方署へ引き渡す。猪突猛進な行動派で、爆弾捜索に奔走する。
- 鶴久(正名 僕蔵)
野方署の警部。等々力の上司。
- 長谷部 有孔(加藤 雅也)
故人。野方署の刑事だったが“ある不祥事”が原因で退職。その後自殺。 - 石川 明日香(夏川 結衣)
長谷部有孔の元妻。有孔の自殺により多額の借金を背負いホームレスに。
- 石川 辰馬(片岡 千之助)
長谷部有孔の長男。
- 石川 美海(中田 青渚)
長谷部有孔の長女。スタイリスト。
🎬 原作と映画の違い
| 項目 | 原作 | 映画 |
|---|---|---|
| 長谷部の“同居”する感情描写 | 地の文で丁寧に描写。「被害者を悼む心」+「恥」+「克服したい願望」が共存するテーマが重要。 | 映像では説明しきれず大幅に省略。物語テーマの「感情の同居」は暗示に留まる。 |
| スズキが名指しする“標的の属性” | 「アニメアイコン」「環境保護活動家」など広い層が対象。 | 属性が絞られている。刺激の強いワードを映像にするための調整と考えられる。 |
| 伊勢/明日香の背景 | 伊勢=文芸部出身、弟との関係も描写。明日香=娘美海を守るため“選ばざるを得なかった”心情が強調。 | 背景は簡略化し、代わりに**「タゴサク vs 類家」**の構図に力点。 |
| 物語の焦点 | 群像劇+「感情の揺らぎ」が主テーマ。 | 取調室の心理戦を中心に再構築。 |
📖 『爆弾』
東京中に爆弾。怪物級ミステリ-!
自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、
突如「十時に爆発があります」と予言した。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。
爆破は三度、続くと言う。
ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、
警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。
炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。
💣 物語の流れ(ネタバレ有)
① スズキタゴサク、取調室で爆弾事件を”予知”
- 本人は「霊感で場所がわかるだけ」だと主張
- 警察は嘘か本当かを揺さぶりつつ爆弾を捜索
② “五つの爆弾”ゲーム
- 秋葉原・東京ドーム・九段下の爆発(クイズ形式のヒント)
- 子ども施設とホームレス支援の「命の選別」罠
- 第三の爆弾=動画(再生数が爆発トリガー)
→ 警察も観客も「加担者」にさせられる構造。
③ 事件の真相
- 爆弾の「元の計画」は 長谷部の息子・辰馬 によるもの
- スズキタゴサクは その計画を“乗っ取った”
- 息子を刺殺した母・明日香は動揺の中でタゴサクを頼る
- タゴサクは「巨大な悪の中心」に 自分を据えた
④ クライマックス
- 四つ目の爆弾 → 環状線の自動販売機
- 多数の犠牲 → 警察・世間の判断のゆらぎが引き起こした結果
- 明日香が持ってきた爆弾 → フェイク
- タゴサクの狙い → 爆発で終わらせるのではなく、“終わらない事件”を社会に植え付けること。
⑤ そして、最後の爆弾は——
見つかっていない
映像では、類家の背中が映る。
→ 最後の爆弾は、類家(=私たち)の中にある。
諦念、冷笑、破壊衝動。
タゴサクはそれを “起爆装置”として残したのだ。
⑥ このラストが何を意味するか
- スズキタゴサクと類家は「世界への倦み」を共有している
- だが類家は「逃げない」ことを選ぶ
- これは 人はどこで踏みとまれるか という問い
→ 事件は終わらない。
爆弾は、社会と人間の心に埋め込まれたまま。
📖 『爆弾』
東京中に爆弾。怪物級ミステリ-!
自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、
突如「十時に爆発があります」と予言した。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。
爆破は三度、続くと言う。
ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、
警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。
炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。
🐧なぞ九郎のひとこと
スズキタゴサクを演じた佐藤二朗さん……
これがもう、圧倒的だったぴよ。
普段はユーモアのある印象が強い俳優さんなのに、この作品では“言葉で人の心を揺らす怪物”そのもの。長ゼリフの抑揚と間の取り方、視線の動かし方、あの静かな狂気……取調室の空気がスズキの一言で支配されていくのだ。
そして、対峙する山田裕貴さんの類家が、ただ飲み込まれるのではなく、同じ深度で立ち向かうからこそ、画面が「覚悟と諦観のぶつかり合い」になる。二人が見せる“言葉の殴り合い”だけで、この映画は成立してしまうほどの密度だぴよ。
137分が長い? いや、むしろ時間が伸びていた気がするのだ。心の中に、スズキの声が残響し続ける作品ぴよ。
🎯こんな人におすすめ!
- ハラハラドキドキを味わいたい人
ノンストップで進む「時間との戦い」に手に汗がにじむ作品。心理戦・駆け引きが好きな人に刺さるのだ。
- 深みのあるサスペンスを楽しみたい人
原作は「このミステリーがすごい!」受賞作。爆弾犯と刑事が言葉で互いを追い詰め合う構図が堪能できるぴよ。
- 役者の“演技”を味わいたい人
佐藤二朗さんと山田裕貴さんの対峙シーンだけでも観る価値あり。キャスティングの妙が光る。
- 邦画の進化を感じたい人
爆破描写や演出の緊張感、構成の巧さに「邦画ここまで来たか…」と驚く仕上がりなのだ。
📖 『爆弾』
東京中に爆弾。怪物級ミステリ-!
自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、
突如「十時に爆発があります」と予言した。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。
爆破は三度、続くと言う。
ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、
警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。
炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。
📝まとめ
爆弾は、ただのサスペンス映画ではないのだ。
これは、言葉で人を追い詰め、揺さぶり、爆発よりも先に心を破壊していく物語なのだ。
スズキタゴサクと刑事・類家の対話は、まるで爆弾の導火線。
観客は、その火がどこへ向かっているのかを見届けるしかないぴよ。
佐藤二朗さんの怪演は、スクリーンを完全に支配するレベル。
山田裕貴さんとの緊迫した対峙は、静かな爆発そのものなのだ。
原作を知っている人も、知らない人も、
「言葉の爆弾」に心を撃ち抜かれる覚悟だけして観に行くのだ。
📖 『爆弾』
東京中に爆弾。怪物級ミステリ-!
自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、
突如「十時に爆発があります」と予言した。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。
爆破は三度、続くと言う。
ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、
警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。
炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。

