🔍捜査ファイル

映画『かがみの孤城』レビュー|原作ファン必見!映像美と音楽で描く心の物語

なぞ九郎アイコン
なぞ九郎:
山田……スクリーンの中の鏡城、あれは反則だぴよ。
光の入り方とか音楽とか、心にずっと残るやつだったぴよ。
山田アイコン
山田:
うん、原作の雰囲気はそのままで、映像ならではの迫力もあったね。
エンドロールで涙止まらなかったよ。
なぞ九郎アイコン
なぞ九郎:
原作読んだ人も、初めての人も、あの世界に吸い込まれること間違いなしぴよ。

🎬あらすじと作品情報

直木賞作家・辻村深月の同名ベストセラー小説を、「河童のクゥと夏休み」「カラフル」の原恵一が監督を務めて劇場アニメ化。

中学生のこころは学校に居場所をなくし、部屋に閉じこもる日々を送っていた。そんなある日、部屋の鏡が突如として光を放ち始める。鏡の中に吸い込まれるように入っていくと、そこにはおとぎ話に出てくる城のような建物と、6人の見知らぬ中学生がいた。そこへ狼のお面をかぶった少女「オオカミさま」が姿を現し、ここにいる7人は選ばれた存在であること、そして城のどこかに秘密の鍵が1つだけ隠されており、見つけた者はどんな願いでもかなえてもらえると話す。

若手女優の登竜門として知られる「カルピスウォーター」のCMキャラクターに起用されるなど注目を集める當真あみが、オーディションで1000人以上の中から主人公こころの声優に選ばれた。「百日紅 Miss HOKUSAI」などでも原監督と組んだ丸尾みほが脚本、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のA-1 Picturesがアニメーション制作を担当。

映画comより

作品情報
  • 劇場公開日:2022年12月23日
  • 配   給:松竹
  • 監   督:原 恵一
  • 原   作:辻村 深月
  • 脚   本:丸尾 まほ

👥登場人物とキャラクターボイス

  • こころ(當真 あみ)
    中学1年生の主人公。内気で自信がなく、いじめをきっかけに不登校に。ある日、自室の鏡から城へ招かれ、他の6人と出会う。
  • リオン(北村 匠海)
    明るく社交的な中学1年生の男子。サッカー好きで面倒見が良い。海外から日本人メンバーとの交流を大切にしている。
  • アキ(吉柳 咲良)
    中学3年生の女子。快活で姉御肌だが、思ったことをズバッと言う性格。部活や人間関係のトラブルから不登校に。
  • スバル(板垣 李光人)
    中学3年生の男子。落ち着いた優しい性格で、メンバーの兄貴的存在。祖父母の家で暮らしている。
  • マサムネ(高山 みなみ)
    中学2年生の男子。理屈っぽく口が悪いゲーム好き。学校より塾に通っており、知識は豊富だが人間関係に難あり。
  • フウカ(横溝 菜帆)
    中学2年生の女子。メガネが似合うピアノの腕前を持つ少女。人間関係や勉強の遅れから学校に馴染めずにいる。
  • ウレシノ(梶 裕貴)
    中学1年生の男子。食べることが大好きで惚れっぽい。やや天然で場をかき乱すが、憎めない存在。
  • オオカミさま(芦田 愛菜)
    狼の仮面をかぶった城の案内人。尊大な態度でメンバーを導く謎の少女。
  • 喜多嶋先生(宮﨑 あおい)
    こころが通うフリースクールの優しい先生。

  • こころの母(麻生 久美子)
    こころの本心が分からず悩みながらも、フリースクールの先生の支えも得ながら温かく寄り添い、理解者になっていく
  • 東条 萌池端 杏慈
    こころの同級生で唯一の友人。転校が多い家庭で育つ。
  • 真田 美織(吉村 文香)
    こころをいじめ、不登校に追い込んだ女子グループの中心人物。

💡推しポイント

  • 繊細な心理描写と共感できるテーマ
    主人公・こころをはじめ、不登校や家庭環境の悩みを抱える中学生たちの孤独や苦悩が丁寧に描かれています。学校や家庭での「生きづらさ」に寄り添い、観る人に希望を与えるメッセージが込められています。

  • 巧妙な伏線回収と感動的なストーリー
    序盤から散りばめられた伏線がクライマックスで鮮やかに回収される構成は圧巻。原作未読でも引き込まれ、感動できる物語展開です。

  • 映像表現による臨場感と美しさ
    アニメ映画ならではの色彩美と映像演出が、思春期特有の心の揺れや友情をリアルに表現。原作では伝えきれない臨場感や分かりやすさも魅力です。

  • 原作との比較も楽しめる
    小説ファンは、映画ならではの演出や構成の違い、声優陣のキャスティングを比較することで新たな発見ができます。

🐧なぞ九郎のひとこと

なぞ九郎アイコン
なぞ九郎のひとこと:
原作の謎解き感に、映画ならではの表情と“間”がブッ刺さったぴよ。
とくに例のシーンの沈黙——活字じゃ出せない鳥肌レベルだったぴ。

主人公は“いじめで不登校”の中学生。
似た経験がある人、多感な時期を通ってきた大人にも、刺さる言葉が必ずあるぴよ。

「かがみの孤城」は、完璧な理想郷じゃない。
でもその“ほどよい不便さ”が、子どもたちの傷を少しずつ癒して、前に進ませるのだ。

思春期の葛藤、仲間の大切さ、そして自由に生きる勇気
ラストの伏線回収まで一直線、何度見ても新しい気づきがある名作ぴよ。
誠実につくられた一本、胸を張っておすすめするぴ!

🎯こんな人におすすめ

🏫 学校生活に悩みを抱える方
いじめや不登校など、学校で居場所を見失った主人公たちの心情が、映画では表情や間でさらに繊細に描かれています。観終わった後に「自分も大丈夫かもしれない」と思える勇気が湧いてくるぴよ。

🕵️ ミステリーや伏線回収が好きな方
後半にかけて城の謎や登場人物たちのつながりが一気に明かされる展開は、原作ファンも初見の方も満足できるはずぴよ。映画ならではのテンポ感と演出で、伏線回収の爽快感が倍増しているぴ。

📖 ファンタジーの世界に浸りたい方
鏡の向こうに広がる不思議な城や、願いを叶える鍵の探索といった要素は、映像化されることでより鮮やかに、臨場感たっぷりに楽しめるぴよ。

😢 心から感動したい方
ラストの真実と感動的な結末は、静かな涙を誘うぴよ。映像と音楽の力で感情が一気に込み上げてくる体験ができるはずぴ。

📚 原作を読んでいない方・映画で物語を味わいたい方
物語がコンパクトにまとまり、映像美や音楽と共に一気に引き込まれる構成。読書が苦手でも、この映画なら最後まで心をつかまれるぴよ。

📝まとめ

映画『かがみの孤城』は、原作の核(居場所を求める痛みと希望)を大切にしつつ、映像ならではの表情・間・沈黙で感情を増幅する力作ぴよ。
散りばめられた伏線はクライマックスで鮮やかに収束し、初見は驚き、二度目は“答え合わせ”でさらに響くのだ。

端正な美術や光の設計、余韻を支える音楽が、登場人物たちの繊細な心の揺れを優しく包み込み、子どもにも大人にも届く普遍性を獲得。
不登校や孤独に向き合う物語だけど、最後に残るのは「つながっていい」という希望ぴよ。

原作ファンは違いを味わい、未読の人は映画から入っても十分に感動できるはず。静かに刺さって、長く温かい余韻が続く一本なのだ。

▶ 原作派もどうぞ:『かがみの孤城』原作レビュー

📚 関連記事もよんでみるぴよ

関連記事サムネ

この夏の星を見る

辻村深月が描くコロナ禍の青春小説を映画化
桜田ひよりさんの瞳で魅せる演技に心震えるのだ



なぞ九郎のブログ、ポチッと応援してくれると元気出るぴよ!

ブログ村 応援バナー 人気ブログランキング 応援バナー

はてなブックマークしてくれると元気が出るぴよ!


はてなブックマーク応援バナー